ドラマ『転職の魔王様』で、ヒロイン未谷千晴が「気持ち悪い社畜」と評されているシーンがありました。
「社畜」のどういうところが気持ち悪いのかな? どうせなら、そういう状態にはなりたくないな。
そう思っている方もいらっしゃるかと思います。
気持ち悪い社畜?!
社畜のどういう点が気持ち悪いと思われるのでしょうか。
無意味な忠誠心
無意味な忠誠心が気持ち悪いのは、盲目性と単一化された思考によるものです。
社畜は、組織や上司に対して盲目的な忠誠心や絶対服従を見せることがあります。
組織や上司に対する盲目的な忠誠心は、個々の判断力や倫理的配慮を失わせ、従うだけの存在と化します。
これがあまりにも盲目的であると、周囲から異様な印象を受け、気持ち悪いと感じられることがあります。
過酷な労働時間による疲弊感
過酷な労働時間による疲弊感が気持ち悪いのは、人間らしさが奪われているためです。
長時間の労働によって身も心も疲弊し、生活の質が著しく低下します。
疲労困憊の姿は周囲にも伝染し、疲弊した雰囲気に包まれることがあります。
そのような状態の時、死んだような目をしていることもあり、その様子が気持ち悪いと思われることがあります。
仕事に依存している過剰な自己評価
仕事に依存している過剰な自己評価が気持ち悪いのは、人間性が喪失されているためです。
社畜は、自己の存在価値を仕事に依存し過ぎている傾向があります。
他者からの評価や昇進に異常に執着し、他者の感情やニーズを無視し、自分は凄いという情報ばかりを集め、それが手に入らないときには他者を責めようとします。
自分を正当化して、他人に責任を押しつけようとすることで、周囲からの信頼を失い、周囲は関わり合いたくないと思うことがあります。
このような自己中心的な行動により、人間らしさや共感性が希薄化することがあり、その様子が気持ち悪いと思われることがあります。
自己主張が乏しいこと
自己主張が乏しい姿勢が気持ち悪いのは、個性が消失されているためです。
仕事において重要なのはチームで協力しながら進めることですが、社畜は個々のアイデンティティや意見を抑え込みすぎて、何でもかんでも「はい」「わかりました」と言ってしまう姿勢があります。
これにより、個性や独自性がなく、気配りの行き届いたロボットのような印象を与えてしまい、その様子が気持ち悪いと思われることがあります。
プライベートの人間関係の希薄化
プライベートの人間関係の希薄化が気持ち悪いのは、孤立感や不安感を増大させる様子によるものです。
労働に執着し、家族や友人との時間が削られることで、人間としてのつながりや支えが欠如します。
孤独に満ちた状態は、心の安定や幸福感が失われているように見え、気持ち悪いと感じられることがあります。
人間らしい感情がなくなるように見えることで、気持ち悪いと思われる可能性がでてくるのではないでしょうか。
洗脳された状態?
人間らしい感情がなくなるように見えることで、社畜が気持ち悪いと思われているようです。
その人間らしい感情がないという状態が、会社から洗脳されているように見えることがあります。
では、会社からどのようなことを言われたことに従っていると、洗脳されているように見えるでしょうか。
新卒のくせして、有給休暇取得するな
この命令に従うことで、若手社員は自らの権利を犠牲にし、組織の利益を優先させることになります。
これが洗脳の一例であり、健全な労働環境からの逸脱と言えるでしょう。
法定休日は日曜日だから、土曜日は出社して
土曜日に出社するよう命じられることで、働き手は自らのライフスタイルやプライベートな時間を犠牲にし、仕事中心の生活を強いられることになります。
最初から「できない」というな
無理な要求に対して無理だと言えないような状況は問題があります。
組織が「できない」という言葉を禁句とし、常に肯定的な言動を奨励することは、現実的な課題やストレスとの向き合い方を奪ってしまう可能性があります。
フレックスは使うな
柔軟な働き方を奨励するフレックス制度を利用しないよう求められることは、従業員が自らの生活に合わせて働くことを阻害します。
これに従うことで、従業員は自らの働き方に柔軟性を持てず、仕事に縛られた状態が続く可能性があります。
出張先から帰ってくるな
出張先からの帰還を制限されることは、個々の成長や仕事への貢献を妨げるものとなります。
このような指示に従うことで、従業員は狭い枠に閉じ込められ、組織の期待にのみ応えることが求められるでしょう。
いずれも新卒で就職した会社で言われた言葉そのものです。今思うと本当に辞めてよかったという気持ちになります。
洗脳から解かれるための対策
洗脳されていると見える状態から解かれるためには、どうしたらよいでしょうか。
視野を広げて、法律に目をむけてみよう
有給取得については、2019年4月から社員が希望をしていなくても、年に5日の年休を取得させなければいけなくなりました。
参考文献:年5日の年次有給休暇の確実な取得
36協定の上限は、「月45時間、年360時間」が基本です。
参考文献:36協定で定める時間外労働及び休日労働について留意すべき事項に関する指針
指示されている内容が法律にそっていることなのか、一度疑問を持ってみましょう。
「できない」ことを「できない」ということが正当であることを説明する
プロジェクトにおいては、「できない」ことを「できる」と言ってしまうことの方がリスクを生じるという事実をつきつけましょう。
組合員の方は、組合を味方につけてみましょう。
他部署や取引先、出張先から協力を得る
仕事のスケジュールや場所を関連部署や取引先、出張先などと相談しながら決めましょう。
必要に応じて、関連部署、取引先、出張先からアドバイスや協力を得ましょう。
職場の人たちだけではなく、さまざまな人たちと相談することで、周りからの意見を聞けるよいきっかけとなり、職場の人たちが言っていることが間違っていて、根拠がないことだと気付き、洗脳状態が覆されるきっかけになるかもしれません。
職場だけの人間関係ではなく、様々な人とコミュニケーションをとることで視野を広げることでき、法律を視野に入れたり、洗脳状態から解かれたりすることがあります。
さいごに
自己主張がなく、人間らしさがない社畜は気持ち悪いと思われることがあります。
そのように思われないようにするための対策があります。
なかなかここに記載している対策はハードルが高いと思う方もいらっしゃるかと思います。
少しずつ取り入れていく対策についても、情報発信いたしますので、今後記事をチェックしてみてください。