転職にあたり、退職前に有給消化中です。
転職先の会社から「予定より早く入社していただけないですか。」という連絡が入りました。
入社しても問題ないでしょうか？
転職にあたり、退職前に有給消化しようとする時に、転職活動を進めたり、転職先が決まって次の会社に入社したりしてもよいでしょうか。
転職で有給消化しようと思った時にぜひこの記事を読んでください。
転職で、退職前に有給消化してもよい？
転職で、退職する前に、たまっている有給休暇を消化したいと思われるのではないでしょうか。
でも、退職する前に有給休暇を消化してもよいかなと不安に感じることもあるのではないでしょうか。
転職で、「退職前に有給消化することは可能」です。
ただし、引き継ぎをしておかないと、有給消化することは難しくなることがありますので、計画的に引き継ぎを実施してください。
私は最初の会社を辞める時、引き継ぎは実施していましたが、引き継いだ方が仕事のやる気がなく、「Meiさんが実施していた仕事は難しいので、嫌だ」という理由で、有給消化中に出社しなければならなくなりました。
その時はリーダに「私がやってもいいですが、辞めていった後、引き継ぎ者で対応することはできなくなりますが、問題ありませんか。」と問題提起して、1日だけの出勤にとどめることができました。
転職で有給消化中に気を付けておく活動
転職しようと退職する前の有給消化中で気を付けておく活動はあるでしょうか。
- 退職前、有給消化中に転職活動してもよい？
- 退職前、有給消化中に転職先に入社してもよい？
それぞれについて説明いたします。
退職前、有給消化中に転職活動してもよい？
転職しようと退職する前の有給消化中に転職活動することは問題ありません。
ただし、私は、在職中に転職活動をすることをオススメします。
理由は、転職活動が予想より長引いて、無職期間が長引いてしまうと、影響がでてくるためです。
転職活動における無職期間については、別記事で記載しているため、そちらをご参照ください。
退職前、有給消化中に転職先に入社してもよい？
退職前、有給消化中に、転職先の会社に入社することが可能な場合があります。
退職する会社、転職先の会社の両社が転職先の会社に入社することを認めた場合に可能です。
それでは、あなたの場合、可能かどうか順番に確認していきましょう。
退職する会社の就業規則を確認する
まず、現在あなたが勤めている退職する会社の就業規則を確認してください。
最近は副業（二重就労）を認めている会社もありますが、副業を禁止している会社もあります。
また、副業を認めている場合においても、会社によっては届け出が必要な場合があります。
そのため、就業規則で内容を確認してください。
転職先の会社の就業規則を確認する
転職先においても、会社の就業規則を確認する必要があります。
有給消化中に転職先から早めに入社してほしいという連絡をいただく場合に有給消化中の入社を検討することになるかと思いますので、転職先の会社に「前社にまだ在職している」ということを必ず伝えてください。
退職する会社、転職先の会社の両社が認めた場合に限り許可される
退職前、有給消化中に転職先に入社してもよいかどうかは、退職する会社、転職先の会社の両社が転職先の会社に入社することを認めた場合に限り可能です。
転職先の会社に入社することが認められた場合、有給消化中に転職先の会社に入社することは問題ありません。
ただ、この時は保険の手続きに注意が必要になります。
会社に連絡せず、有給消化中に転職先に入社するとバレる？
会社に連絡せず、退職前、有給消化中に転職先に入社すると、ほぼ在職している会社にバレます。
これには保険の手続きが関連しています。
転職先の会社に入社すると、保険の手続きで転職先企業での被保険者資格取得手続きをすることになるため、退職する会社に連絡が入るためです。
そのため、就業規則を確認した上で、転職先の会社に入社することを認めてもらう必要があります。
有給消化中に転職先に入社すると、在職している会社にバレてしまうので、必ず了承を得てからにしてください。
次に有給消化中に転職先に入社する際に必要な保険の手続きについて説明いたします。
有給消化中、転職先に入社する時の保険手続き
有給消化中、転職先に入社する時の保険手続きで意識しておかないと行けないは、社会保険（注）のうち、健康保険、厚生年金保険、雇用保険、労災保険です。
（注：狭義では、健康保険と介護保険、厚生年金保険を纏めて社会保険と呼び、雇用保険と労災保険をまとめて労働保険と呼びますが、ここでは広義の社会保険を指します。）
それぞれについて説明いたします。
健康保険
健康保険は、退職する会社、転職先の会社の二重に加入することは可能です。
二重で健康保険料を支払わない方がよいので、退職する会社、転職先の会社で調整しておいた方がよいです。
ここで注意が必要なのは、未加入の期間が発生してはいけないという点です。
日本では「国民皆保険制度」により、国民全員がいずれかの公的医療保険制度に加入する義務があるためです。
厚生年金保険
厚生年金保険は、退職する会社、転職先の会社の二重に加入することは可能です。
二重で厚生年金保険料を支払わない方がよいので、退職する会社、転職先の会社で調整しておいた方がよいです。
雇用保険
雇用保険は、退職する会社、転職先の会社で二重に加入することはできません。
そのため、退職する会社で資格喪失手続きをしてもらう必要があります。
労災保険
労災保険は、事業者ごとに加入するため、問題ありません。
そのため、従事していた労働に応じて労災保険給付を受けることになります。
有給消化中、転職先に入社する時の保険のうち、雇用保険は二重に加入することができません。
退職する会社で手続きが必要となりますので、注意しましょう。
転職先の会社で、有給はいつから付与される？
念願叶って、転職先の会社に入社後、有給はいつから付与されるでしょうか。
有給が付与される要件は労働基準法で定められています。
要件は2つあります。
- 雇入れの日から6か月継続勤務
- 全労働日の8割以上出勤
出展：厚生労働省 【リーフレットシリーズ労基法39条】
そのため、早くて入社してから6ヶ月後に10日間の有給が付与されます。
ただし、会社によっては、入社時に5日間有給が付与される場合もありますし、3ヶ月後に有給が付与される場合もありますので、入社時に有給付与されるタイミングと日数を確認されることをオススメします。
労働基準法では6ヶ月継続勤務が定められていますので、転職先の会社入社後、6ヶ月間有給休暇がない状態になる可能性があります。
ただし、会社によって入社時から有給が付与されたり、3ヶ月後に有給が付与されたりするので、入社時に確認してみましょう。
まとめ
退職前、有給消化中に転職先に入社することが、可能な場合があります。
可能な場合においても、保険の手続きには注意が必要です。
もしもそのようなことが発生した場合はこの記事を読み直してみてください。
有給消化中に転職先の会社入社するための準備をしていることが多いと思いますので、可能であれば、退職した後に、転職先の会社に入社できるように調整されることをオススメします。